七尾にある鮨の名店「幸寿し」に再訪してきました。今回の金沢旅はこちらのお店の予約が取れたところからスタートしたと言っても過言ではありません。予約出来た日を主軸に前後の行程を組んだ感じです。
前回は能登周遊旅行の一環でお店のある七尾に一泊したんですが、今回は金沢に連泊して電車で来てみました。電車だと金沢〜七尾間は片道1時間22分、結構時間がかかります。18:00に予約していたので金沢駅16:23発の電車に乗り、17:45に七尾駅に到着しました。
18:00ちょうどくらいにお店に着くと看板を照らす電灯など外の灯りが点いていません。ただ、店内の灯りは引き戸や格子窓から漏れているので、お店自体は開けているのが解りました。引き戸には「本日は予約の方のみでの営業になります」という貼り紙も貼られています。外灯りを点けないのは予約しないで来てしまうお客さんを避ける意味合いもあるんでしょうか。
瓶ビール
生ビールは置いていないとのことで、瓶ビールでのスタートです。
烏賊の黒造り
最初の一品。潮を感じる味付けで美味しいです。
ガリ
こちらも絶妙な酢加減。バリバリ食べてしまってお代わりしました。
おまかせ握り12貫
メニューはおまかせ10貫3,300円と12貫3,850円があります。今回も12貫をチョイスしました。
あおりいか
めちゃくちゃ綺麗に包丁が入れてあります!ねっとりしているんだけど噛み切りやすい。塩と一緒にすだちを絞ってあるのか、爽やかで美味しかったです。
きじはた
青森から沖縄まで分布している魚なんですが、漁獲量が少ないため「幻の高級魚」と言われているようです。関西では「あこう」と呼ばれ、1kgあたり5,000円以上もするとか。近年は日本海側での漁獲量が増えてきているようです。
江戸前鮨なので醤油はあらかじめ刷毛で塗ってあり、卓上(カウンター上)の醤油は使いません。味は、甘味というか旨味が濃い感じ。弾力も相まって美味しいです。
カジキ
秋はカジキがいちばん美味しい時期だとか。マグロのトロと違って脂っぽさはなく、かといって赤身のような微かな鉄っぽさもなく、味の美味しさを堪能できます。ちなみにカジキマグロという魚はいないそうです。俗称ではそういう風にも言うみたいだけど。
真鯛
塩でサッパリ。寝かせているのか旨味が凝縮されていました。
甘海老
身が大きい!でも旨味は大味にはなっていません。
白海老
こちらもネットリした旨さが堪りません。生臭さは一切なし。ただただ美味しい白海老でした。
ばい貝
弾力はもの凄いんですが、隠し包丁が効いているので食べやすいです。コリコリした食感もGood。
平目の昆布〆
昆布の旨味がしっかり平目に移っていて美味。上にちょこんと乗っている梅っぽいのは箸で避けました。
鰤
激厚!濃厚!ここで初めて醤油を使うように言われましたが、卓上の醤油自体も美味しかったです。
鯵
こちらも厚い!好きな魚なのでこの厚みは嬉しい!
のどぐろ
言わずと知れた高級魚。皮目を軽く炙ってあるのですが、そこから良質な脂が染み出してくるような感じでした。味ももちろん美味。
毛蟹
ラストは毛蟹でした。甘味と旨味が堪りません。
お味噌汁
濃いめで美味。本当は10貫目くらいで提供されたんですが、掲載はコースの最後にしました。
遊穂 純米吟醸 無濾過生原酒
結構テンポ良くお鮨が出てきたので、日本酒はこれ一合だけで。石川県羽咋市の御祖酒造が地酒専門店用に特別に造っている銘柄みたいです(卸してもらうまで7年間頼み込んだ酒販店もあるようです)。
味はフルーティーでキレが良い感じ。飲み飽きせずスイスイ行ける感じでした。ある意味危険なお酒。
追加分
19:08の電車が行ってしまったので、次の電車(20:08)まで楽しむことにしました。
マグロ赤身
鮨屋の定番をオーダーしてみました。卓上の醤油を付けていただきます。
が。これはイマイチだったかな(このお店の中では)。
いくら
こぼれんばかりに乗ってます!弾力感半端ないです。
うなぎ
穴子が置いてなくて鰻がありました。煮詰めの味が気になったのでオーダー。
トロ鉄火
〆の大本命です。これは美味しい!次来た時にも絶対頼もうと思いました。
おわりに
追加以外は5,500円/12貫。追加分と飲み物を合わせても総額8,600円でした。この質と量なら激安だと思います。
閉店は20:00で自分が最後に帰ったんですが、途中でお客さんの入れ替えはありませんでした。一回転しかしていないようですね。
来年1月(2023年1月)からおまかせ鮨の値上げをする旨の貼り紙が店内にありましたが、値段をいくらにするかはまだ決まっていないようです。「ここ2年くらい魚の値段が高騰していて、何とか頑張っていたんですが…」とのことです。確かにそういう値段設定ですよね。ちゃんとしたカウンター鮨でおまかせ10貫が今時3,000円台って。
気持ちとしては大幅な値上げはして欲しくないけど、値段が上がったとしてもまた折に触れて来てしまうお店だと思います。願わくば値上げした分、さらにネタを充実していただければ。
ご馳走さまでした。
前回の訪問