上越にある新潟随一の銘酒居酒屋「みゆき」に行ってきました。久々の2ヶ月連続です。前回は電車を一本乗り逃がして遅れを取ってしまったので、今回は開店と同時に入れるよう時間調整して行ったんですが、17:00に入店したところ既に飲み始めている人たちがいました。WHY?
お通し
「おぼろ豆腐」です。「おぼろ豆腐」ってそもそもどんな豆腐だっけ?と思って調べてみたところ、「豆乳が温かいうちにニガリを加え、固まる前に掬い上げたもの」だそうです。ついでに「おぼろ(朧)」の意味も調べてみたら、「物の姿が霞んでハッキリしない様」て書いてありました。なるほど。
生中
やっぱこれでしょ。
「大嶺」と「作」
日本酒のファーストオーダーはまだ飲んだことないラベルから。どちらも好きな銘柄です。妻が「Omine」、自分が「作」をオーダーしました。
Omine3粒 夏のおとずれ
Omineの夏酒です。落ち着いた甘さでしっとりした味。これは美味しい!ラベルは大嶺の三粒の上にシュノーケルを持った人魚が描かれています。
作 和悦 純米吟醸
見た事ないラベルだなーと思っていたら「飲食店専売商品」だそうです。ただし「普通に酒屋で売ってるよ」てマスターが教えてくれました。
的矢牡蠣
「牡蠣は開けてみないと分からない」とは言われますが、開けてみたら超極アツ岩牡蠣!見た目だけでブリンブリンに弾力が伝わって来ます。ちなみにこれは妻がオーダーしたものなので、自分は食べてません。
アスパラ肉巻串
この食べ方、最高に美味しいと思います。安曇野の別荘で友人が作ってくれたことがあるんだけど、それが絶品だったのでオーダーしてみました。もちろん美味しかったんですが、友人の作ってくれたやつも美味しかったから、今度また安曇野行った時に作ってもらおうと思いました。アスパラをニンニクの芽に代えても美味しいかも。
「美冨久」と「やまとしずく」
美冨久 コールドミフク 純米吟醸
滋賀県甲賀市にある「美冨久酒造」が造っている夏限定酒です。古風なラベルから昔の日本酒の味を想像していたんですが、ラベルのイメージと違ってかなりサッパリした味で飲みやすい!初めて飲みましたが、これは当たりでした。
やまとしずく 純米酒 夏のヤマト
秋田県大仙市にある「出羽鶴酒造」が造っているお酒です。夏酒なのでスッキリはしてるけれど、結構パンチのある味でした。日本酒度それなりに高め。飲み進めると舌が慣れるのかだんだん馴染んできます。
胡瓜一本漬け
日本酒に合わせてオーダーしました。芥子が効いていて美味!
「豊盃」と「森嶋」
豊盃 純米吟醸 夏ブルー
青森県弘前市にある「三浦酒造」が造っているお酒です。味はありながらサッパリしていました。豊盃は「豊盃米」という酒米を使っている印象が強いんですが、こちらは「美郷錦」という酒米を使って醸しています。
森嶋 美山錦 純米酒
茨城県日立市にある「森島酒造」が造っているお酒です。純米吟醸造りが主流の森島酒造において、唯一の純米酒なんだとか。精米歩合は65%ですが、雑味がなくクリアな味でサッパリしていて飲みやすいです。
ラベルに描かれているのは「石」で、東日本大震災で崩れ落ちた石蔵の大谷石をデザインしたものです。「不屈」「一石を投じる」という蔵の姿勢を示しているそうです。
的矢牡蠣(Re;)
妻が食べていて美味しそうだったのですぐさま追加オーダーしました。「他の方たちの注文が立て込んでいるので少し遅くなります」とのことだったんですが、そこそこ早めに出してもらえました。
今回の岩牡蠣もかなり肉厚で、まるで設えの良い高級座布団みたいな感じです。弾力感も半端ないし、味も潮をしっかり感じられつつミルキー。日本酒にとっては最高のアテになりました!
「産土」と「手取川」
産土 二農醸 山田錦 生酒
さすがの美味しさ。最近よく見るようになりましたが、どこで飲んでも美味しいですね。
手取川 吉田蔵u 石川門
石川県白山市にある「手取川酒造」が造っているお酒です。「手取川」は山廃造りなのでもともと得意ではなく、結構ハズレに遭遇する確率も高い蔵なので警戒して飲んでみたんですが、思っていたよりスッキリしていて飲みやすかったです。「石川門」という酒米を使って醸されています。
刺し身盛り合わせ(2種)
「日本酒にはお刺身だよね」ていうことでオーダーしました。今回は黒板メニューから「大間産生まぐろ中落ち」と「真鯛」をチョイス。まぐろのネットリした美味しさと真鯛のシャキッとした歯応えが堪りません。
「亀泉」と「南」
亀泉 純米吟醸 CEL-24
高知県土佐市にある「亀泉酒造」で造られているお酒です。土佐のお酒は辛口が多い印象なんですが、これは甘い!甘すぎる!デザート酒?貴腐ワイン?てくらい甘かったです。ラベルをよく見ると日本酒度が-15になっていましたが、自分的には-30くらいに感じました。
南 カラクチ THE BOON
高知県安芸郡安田町にある「南酒造場」で造られているお酒です。「目の行き届く範囲の酒造り」を標榜し、年間生産量500石という少量生産体制を貫いている蔵です。
味は結構辛口。スッキリ飲めますがちょっとエグ味も感じました。
おかかわかめと金時草の酢の物
ワカメと金時草が合わさった食感が良すぎました。
「庭のうぐいす」と「にいだしぜんしゅ」
庭のうぐいす 春陽
福岡県久留米市にある「山口酒造場」が造っているお酒です。味しっかり系の辛口。
にいだしぜんしゆ メロン 3.33
福島県郡山市にある「仁井田本家」が造っているお酒です。アンデスメロン系の味。
上越名物・する天
上越に来たらコレだよね、てことでオーダーしました。揚げてあるのに柔らかすぎるという謎な烏賊。そのまま食べても美味しいですが、ほんの少しだけ塩を振っても美味。
「Rz50」と「macho」
RZ50 Dry Evolution
秋田県の「両関酒造」が造っているお酒です。両関=Rz。特約店のみ出荷の限定酒です。グラスに注がれた日本酒に色がついていたので「お…」て思ったんですが、予想通り日本酒度強めで自分にとっては苦手な味でした。
macho イエロー
グレープフルーツ!グレープフルーツ!グレープフルーツ!
ポテトサラダ
ゴツゴツ系。ゴロゴロ入っている具材が美味。
「Ocean99」と「醸し人九平次」
Ocean99 空海(Sora Umi)
うーん…。東京でも飲みましたが、やはりイマイチな味でした。
醸し人九平次 うすにごり 生酒
通常生酒を出さない九平次が(昔は出していました)、珍しくリリースした限定生酒です。酒米こそ黒田庄山田錦と表示されていますが、それ以外の造り、精米歩合、使用酵母、日本酒度、全てのスペックが非公開になっています。
味は、にごりにしてはクリーン。ていうか確かに色はついてるけどにごり酒か?てくらい普通に美味しい九平次でした。造りは非公開だけど、純米大吟醸クラスの味だと思います。
冷やし中華
妻がお店に入ってすぐチェックしていたメニュー。ホワイトボードに書かれていたのを発見すると、売り切れないようにすぐさまマスターに取り置きをお願いしていました(たぶんファーストオーダーの直後くらい)。
「竹葉」飲み比べ
石川県能登町にある「数馬酒造」が造っているお酒「竹葉」を飲み比べてみました。といってもオリジナルの「竹葉」ではありません。2024年1月の能登半島地震で壊滅的な打撃を受け、その年の酒造りが不可能になった数馬酒造から、委託醸造という形で酒米を託された酒蔵が醸した別注品です。
竹葉 能登を醸す in 赤武酒造
赤武酒造は好きな酒蔵なので期待して飲んでみたんですが、「を!? どうした赤武?」て思わず口をついて出てしまうほどエグみ強めで美味しくないお酒でした。これはないわー。どうした赤武⁉︎
竹葉 岡崎
こちらは長野県の岡崎酒造が醸したバージョンです。きっちりフルーティで超絶美味!岡崎酒造は「信州亀齢」を造っている蔵なんですね。「信州亀齢」も当たり外れが大きかったイメージなんだけど、今度ちゃんと飲みに行ってみようかな。
酒盗クリームチーズ
組み合わせの妙。美味しすぎます。あとはこれがあれば無限に呑めそう。
「七水」と「ひと夏の恋」
七水 FOUR SEASONS SUMMER
栃木県宇都宮市にある「虎屋本店」で造られているお酒です。
味は、マスカットのような爽やかな甘さ。かつフルーティ!ラベルは金色で派手ですが、ある意味落ち着いた美味しさでした。
ひと夏の恋 純米吟醸
宮城県大崎市にある新澤醸造店(蔵は東北大震災で被災し、宮城県柴田郡川崎町に移築)が造っているお酒です。銘柄としては「伯楽星」「愛宕の松」が主力で、「ひと夏の恋」は「愛宕の松」の夏酒Ver.になります。
味は、フレッシュでフルーティ。バナナやメロンのような甘味と香りがありますが、甘さはしつこくなくてクリア。非常に飲みやすいお酒です。
塩サバ
あれば頼んでしまうシリーズ。焼き魚と日本酒って合いますよね。
辛子明太子(サービス)
妻が〆に「明太子のおむすび」を所望したのですが、残念ながらご飯が終わってしまっていて頼めませんでした。マスターが「せめて日本酒に合わせて」と明太子をちょっとだけサービスしてくれました。
「山本」と「山間」
本日のラスト。
ドキドキ山本
秋田県山本郡にある「山本合資会社」が造っているお酒です。リンゴ酸を3倍生成するという特殊な酵母(No.77)を使っているためか、ジューシーなんだけどシャッキリしていて爽快な味を楽しめます。
ちなみにラベル裏には「ドキドキ」に特段意味はありません、みたいなことが書いてあった気がします。
山間 仕込17号 純米吟醸 中採り直詰め
上越市浦川原区にある「新潟第一醸造」で造られているお酒です。鬼のラベルの「赤山間」「青山間」とかが有名ですね。
マスターのオススメで出していただいたのですが、香り高く旨味もちょうど良くて美味しかったです。これで純米吟醸なら、純米大吟醸で造ったらさぞや…と思いました。
おわりに
今回も美味しい日本酒とアテを堪能しました!特に座布団みたいに厚い岩牡蠣が最高でした。これのおかわりだけで無限に日本酒が飲めそう。
今回初めて飲んだお酒も多かったんですが、お店で発見したらまた飲みたいと思ったのは「コールドミフク」「竹葉 岡崎」「七水 FOUR SEASONS SUMMER」「山間 仕込17号 純米吟醸 中採り直詰め」。夏酒だったり限定酒なので次いつ巡り合えるか分かりませんが、どれも爽やかフルーティで美味しかったです。