熊本の夜。博多では色々調べ倒して飲み歩きを堪能したんですが、今日はノープランです。
ホテルにチェックインして一息ついた後、「近場で美味しそうなところ」という条件でネット検索して、予約が取れた地鶏料理のお店に晩ご飯に伺いました。
伺ったお店は熊本の地鶏「天草大王」のみを扱う「天草大王専門店 とさか」。単なる焼鳥じゃなくて地鶏、それも絶滅から復活した珍しい鶏を扱っているとなれば、期待は膨らみます。
天草大王について
熊本県天草地方で飼育されている食用鶏。昭和時代にいったん絶滅したものの、令和に入って人工交配により復活した。元々は明治中期頃に中国から輸入されたランシャン種をもとに天草地方において肉用に適すように極めて大型に改良された地鶏で、大型の雄は背丈が90センチ、体重が6.5kgに達する。
主に博多水炊き用の食用鶏として出荷されていたが、昭和の不況で水炊きの需要が減るとともに絶滅した。
平成4年(1992年)に復活プロジェクトが立ち上がり、日本では既に飼育されていなかったランシャン種100羽をアメリカから輸入。ランシャン種、熊本・福岡産の軍鶏と熊本コーチンの3種(4種?)を掛け合わせ、1994年に復活第一世代の「天草大王」が誕生した。
おまかせコース
予約時に「コースのみでやってます」と言われたので、今日はお店におまかせです。コースは4,800円の一種類のみでした。
砂肝のコンフィ
一品目から食感が素晴らしい!柔らかすぎず固すぎず。大将の火入れの技術の高さが期待できます。
スパニッシュハイボール
ちょっと気になってオーダーしたワインベースのハイボール。味はイマイチでした…。
マキ・コレワイン
妻がオーダーした白ワイン「オーペロン トゥーレーヌ ソービニヨンブラン」。2011年のソーヴィニヨンワインコンクールで金賞を受賞したワインです。ハーフボトルでの提供でした(フルサイズもあったかも)。
自分たちは知らなかったんですが、「マキ・コレワイン」という有名なワインブランドのワインだったみたいです。金井麻紀子さん(輸入ワインコーディネーター)という人が「日本人の繊細な舌の感覚で判断した、日本人に合うワインを届けたい」と小規模ワイナリーの希少なワインを日本に紹介しているそうです。
味は、葡萄の育った土の味が分かるような、科学的な味が一切しないワインでした。これは美味しい!久々のワイン新規開拓でのヒット!どこかに売ってたら買いたいところだけど、全国で38店舗しか取り扱っていない模様…。
サラダ
これは可もなく不可もなく。普通に美味しかったです。
背肝
背肝=鶏の腎臓のこと。希少部位で一匹からとれる量も少な目です。柔らかくて脂がしっかりのっていて美味!
ササミ
柔らかすぎ!蕩けるような食感です。こういうササミは初めて食べたかも。塩加減も絶品でした。
せせり
こちらはうって変わって弾力強め!超強め!ゴリっゴリに弾き返してきます。
おくら
香りからして美味しい!塩のみですが味付けも素晴らしいです。
ハツ
弾力!肉汁も美味!
もも
もうね、皮パリと身のジューシーさが半端ないです。反則でしょこれ。
ハラミ
「え?これタレだっけ?」と勘違いするくらい濃厚な味でした。
しいたけ
これは普通かな。水分が残っていてふんわりしているのはスゴイと思いました。
つくね
めちゃくちゃ肉感あり。身がみっちり詰まってます!
鶏スープ
滋味深い味のスープでした。麺は別にいらなかったかな。
アラカルト(追加分)
まだお腹に余裕があったので、メニューから気になっていた何品かを追加しました。
ちょうちん
鶏の卵管と未成熟卵です。独特の食感。
レバ刺し
コレだよコレ!て思わず言ってしまう味でした。ごま油と塩の味付けが絶品!それでいて380円と安価だったので、追加であと2皿くらい頼みたくなりました。
砂ずり刺し
コリコリで美味。こちらも380円です。生系も絶品ですな。天草大王。
スパイスカレー
最近スパイスカレーにハマっている妻がオーダーしました。ちょっとだけもらいましたが美味しかったです。
おわりに
すごく良いお店でした。「天草大王」の美味しさもさることながら、大将の火入れの技術も素晴らしいです。鳥刺しやスパイスカレーなどの一品料理も絶品でした。また熊本に来ることがあったらマストなお店になりそうです。
今回は訪問1時間前に電話して運良く席が取れましたが、ミシュランガイド熊本版でミシュランプレートに掲載されていたり食べログ百名店2023に選出されていたりと、本来は超人気店だと思います。次行く時にはしっかり事前予約して伺いたいと思います。
マスコット?
ドアの脇に鶏の置物がありました。天草大王のモチーフ?