安曇野の別荘からの帰り道、新規開店したラーメン店を調べてランチに行ってきました。お店がオープンしたのは2022年3月5日、場所は北安曇郡池田町というなかなか辺鄙な場所にあります。安曇野市の中心部からは車で30分くらいかかりました。ちなみにお店に駐車場はありません。駐車スペースは3台分ありますが、並び待ちの折り返し用のポールが立てられていて停められないようになっています。周りは住宅街で近くにコインパーキングもないので、無料の町営駐車場を利用するしかないと思います(お店まで徒歩5分以内)。
お店に着いたのは12:20。既に12人待ちです。とりあえず列に並んでみましたが、自分が並んだ後にお店から出てきて後ろに並んだカップルがいて、手には食券を持っています。あーそういうことね、と思い、一応「先に食券を買うのですか?」と聞くと「そうなんですよ」とのこと。列を離れて食券を買いに入ります。
お店入り口の横にある貼り紙を見ましたが、どこにも「先に食券をお買い求めください」とは書いてありませんでした。並び方の注意や駐車場の案内は書いてありましたが。自分の後から来た人たちも、先に並んでいる人から口伝で先に食券を買うことを教えられていました(教えられてない人もいた)。不親切が過ぎますね(お店の)。
並んで待っていると、途中で店員が食券を回収に来ました。この時点で初めて「先に買うんだ…」て分かった人もいたようで、買いに行った後の並び順で戸惑っていました。既視感しかないです。
自分は並んでから30分後の12:50に食券を回収されました。食券回収時に麺を選択します。細麺と手揉み麺があるようなので、手もみ麺(太麺)を選びました。
テーブルセット
お盆の中央に小ぶりな湯呑み茶碗に入った「何か」があります。店員からは何の説明もありません。え?これ今飲んでいいの?それともラーメンに入れるものなの?
同じタイミングで隣の席に着いた常連ぽい人が飲んでいたので自分も飲みましたが、結局これが何かは分かりませんでした。推測するに「今日の出汁」的なものだと思います。味的に。薄くてあまり美味しくありませんでしたが。
名物焼売
券売機の一番上の列に載っているメニューです(ラーメンは二列目より下)。「ラーメン以上に推しているんなら食べてみようか」とオーダーしました。とろけそうな雲呑の生地に粗挽きの肉が詰まっていて、とても美味しかったです。
特製塩そば
黄金色で透き通ったスープ。好みのビジュアルです。が。何だろう。スープが美味しくない…。透明感のある味っていうより、単に「薄すぎ」な感じ。圧倒的に旨味が足りない味でした。
麺と具材
手揉み麺は太縮れ麺で好みのタイプです。麺の味も良かったですね。チャーシューはレア系と焦がし系がひとつずつ。どちらも美味。味玉はちょっと黄身が固め。メンマは細くて短いタイプで食べ応えなし。雲呑はテュルテュルで絶品。カイワレは好きじゃないので先に食べました。変わり種でドライトマトが入っていましたが、食べるタイミングが良くわからず、ラーメンを半分くらい食べてから口にしました。酸味があるタイプですが味変とまではいかないと思います(味の大勢に影響なし)。
おわりに
具材はそれなりに美味しかったんですが、スープが全てを台無しにしているラーメンでした。並び始めてから食べるまで1時間近くかかりましたが、並ばなくてもまた来たいとは思えない味でした。
なお、並んでいる時に口コミを読んでいたら、こちらのお店の店主は東京の有名店「饗 くろ㐂」で修行していたことが判明しました。それを知った瞬間帰りたくなりましたが、その時点でもう先頭まで来ていたしお金も払ってしまっていたため、「万が一、ひょっとしたら美味しいのかもしれない」と自分に言い聞かせながら入店しました。結果、失敗しました。
二度と行かないと決めた店の弟子のお店は、ホスピタリティの低さも味のイマイチさもしっかり引き継いでいたようです。あ、そういう意味じゃ「成功」なのかな?
隣の席の常連ぽい人と店主との会話も「どこどこの小麦がどう」だの「地元の醤油の特徴」だの「具材の産地」だの、「美味しさ」よりデティールに拘ったものがほとんどでした。そういう「情報を食べる人たち」にはヒットするカテゴリーなんでしょう。地方でいつまで「情報」で勝負できるか、見ものですね。