日本酒とフグで贅沢飲み

昨日に引き続き連日来てしまいました。友人と飲んだくれる今日が本番です(意気込み)。

友人の都合でスタートは19:00と少し遅めになりました。

 

ちびビール

ビールは飲んできたので、小さいグラスで始めました。今日は日本酒ガッツリメインの予定です。

 

あら煮

普段は頼まないことも多いんですが(お通しがお腹にたまってしまう分が勿体無い=その分通常メニューの美味しい料理を食べたい)、今日はお通しをいただきました。連日お邪魔する場合には、どこかでお通しも味わっておきたい気分になるので。

 

「出羽桜」と「大山」

大将のお勧めの中から「山形シリーズ」で始めることにしました。

 

出羽桜 純米大吟醸 一路

山形県天童市にある出羽桜酒造株式会社が造っているお酒です。ロンドンで毎年開催されるIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門で最高賞にあたる「チャンピオン・サケ」を受賞しているお酒です。

味はスッキリ系。日本酒度はちょっとあリますがスッとして飲みやすいお酒です。

 

大山 ○嘉大山 Yoshi

山形県鶴岡市にある加藤嘉八郎酒造が造っているお酒です。5回の試験醸造を経て完成した逸品です。

味は、飲み口はスッキリだけど、膨らみのある味。甘味、酸味、旨みを感じます。ラストのキレが良いのでスッキリした印象が残ったけど、中間の味の強さ(芳醇さ)はなかなかです。

 

刺し盛り

豪華絢爛!彩りが素晴らしいです。もちろん味も。どれも美味しくて甲乙つけられないんですが、トロ、赤身、金目鯛、クエは特に美味しかったですね。あと最も印象に残ったのはふぐの炙り!これはスゴかった!しっかり厚めに切ったふぐを軽く炙っているんですが、これがまた絶品!味といい食感といい最高でした。友人と「このふぐ、単品でもう一皿頼みたいね」て言い合ってました。

 

「名倉山」と「雅楽代」

大将お勧めの中から「見たことないシリーズ」で。

 

名倉山 純米大吟醸 別誂

福島県会津若松市にある名倉山酒造株式会社が造っているお酒です。初めて飲みました。純米大吟醸の無濾過生原酒を-5℃でひと夏熟成させた限定酒です。

味は、甘過ぎないフルーティさが良いですね!後味も爽やかです。時間が経つと柑橘系の酸味が出てくるけど、それもまた良いアクセントになっています。

 

雅楽代 試験醸造 the final

新潟県佐渡市にある天領盃酒造が造っているお酒です。

こちらも「名倉山」と同じ傾向の味でした。甘過ぎないフルーティ。ただ、こちらの方が香りは高いですね。メロン系の、磯自慢大吟醸クラスの香り立ちを感じました。ラストにちょっと酸味があって、全体を引き締めてます。ゴクゴク飲めてしまう美味しさです。

新潟に住んでいながらほとんど新潟の日本酒を飲まなくなっていたので、完全にノーマークでした。こんなに美味しい新潟酒がまだあったなんて!ビックリしました(ちなみに昔「天領盃」自体は飲んだことあったんですが、その時美味しくなかったってのもノーマークの理由です)。

調べたところ、「雅楽代」は2019年に登場した新しいブランドでした。しかも後継者がいなくなっていた天領盃酒造を、当時証券会社に勤めていた加登仙一現CEOが2018年に買収(承継)してから始めたブランドらしいです。

加登氏はそれまで日本酒造りに携わったことはなく、全く畑違いの分野からやって来ました。何でも海外留学中に、ブレイクダンス仲間が自国の文化に詳しかった一方、自分は日本のことを何も知らないことにショックを受けて、帰国後日本文化を学んだ際に日本酒に興味を持ったんだとか。そこで普通なら「蔵に入って酒造りを学ぼう」とか考えそうなものですが、彼は「蔵を買収して最初から杜氏になろう」と考えたようです。しかも買収時わずか24歳。凄まじい思考パターンと行動力ですね。

機械の故障などで酒質の安定に難があるようですが、始めて4年でこれだけこれだけ美味しいお酒を造れているところからして、今後も要チェックな酒蔵だと思いました。

 

あん肝ポン酢

一緒に飲んでいる友人がとても好きなメニュー(あん肝と白子があれば無限に飲める、そうです)なので、昨日はオーダーせずに温存していた一品です。少々小ぶりですが、身がギュッと詰まっていて濃厚!日本酒にとても合いました。

 

目光 塩焼き

これも友人が必ずオーダーするメニューです。昨日温存していた2品目。こちらのお店では普通に頼める一品ですが、他のお店では目光は置いてあってもなかなか「塩焼き」は見ません。

以前、他のお店に行った時に目が置いてあったんですが、メニューには天ぷらしかなかったので板さんに塩焼きができないか聞いてみたところ、「目光を、ですか?身が崩れやすいんで、なかなか塩焼きでは出来ないんですよ…」て言われました。そうだったのか…。

なおさらこちらで頼み続けようと思った逸品です。

 

「田酒」と「天弓」

 

田酒 純米大吟醸

青森のお酒です。王道の美味しさ。言うことなし。

 

天弓 純米大吟醸 翠雨

山形県南陽市にある東の麓酒造で造られているお酒です。

麹米に愛山40%磨き、掛け米に出羽燦々50%磨きの酒米を使用し、酵母にYK2408(高リンゴ酸生成酵母)、YK0107(高香気生産性酵母)という2種類を使用、さらにワインの醸造方法である「マロラクティック発酵」を取り入れ、リンゴ酸の酸味をまろやかに抑えて造られているお酒です。めちゃくちゃ凝った造り方してますね…。

味は、パッションフルーツ系の華やかな甘味がありつつ、まろやかな酸味による爽やかな後味が堪能できます。端的に言うと華やかで旨い。スゴイ。

 

ふぐ白子天ぷら

白子の天ぷらをオーダーしたんですが、野菜の天ぷらがたくさん載ってきました!昨日、大将に「明日一緒に飲む人とは、野菜をほとんどオーダーしないんですよね」て言ったのを覚えてくれてたんでしょう(人のせいにしてるけど、自分も飲んでる時にはほんとんど野菜は頼まないかな…)。おかげでめちゃくちゃ野菜補給できました。

 

「豊盃」と「田酒」

青森シリーズです。

 

豊盃 純米吟醸 豊盃米

青森県弘前市にある三浦酒造で造られているお酒です。

味は、フレッシュさ、膨らむ旨味、酸味(キレ)のバランスが最高!純米吟醸なのに純米大吟醸並の美味しさでした。

 

田酒 純米吟醸 うすにごり

青森県青森市にある西田酒造で造られているお酒です。

濁り特有の味はあるけれど、後味に嫌な感じは残しません。ベースになっている田酒が美味しいってのがあるかもしれませんね。

 

ふぐ刺し

今日の大本命!昨日温存していた3品目です。ゴージャスなお皿に透き通ったふぐ刺し!ガガガっと箸で流し掴んで、ポン酢と一緒に口に含み、最後は日本酒で流し込みます!もう最高の瞬間ですね。このために今日まで頑張ってきた!てつい言いたくなる逸品です。大満足。

 

ふぐ皮 湯引き

もうね。もう…。

 

「一白水成」と「甲子」



一白水成 純米吟醸 Sunday Back Nine

秋田県南秋田郡五城目町にある福禄寿酒造で造られているお酒です。「Sunday Back Nine」はゴルフ用語(造語?)で「日曜日の最終9ホール=勝負どころ」て意味らしいです。

味は、シュッとした飲み味。洗練された透明感があります。秋田県の稀少酒米「吟の精」を使用しているようですが、この酒米は硬く、麹を作るのがなかなか大変なんだとか。味の傾向もそういった感じになってくるんでしょうか。でも美味しいです。

 

甲子 純米吟醸 原酒 冷やおろし

千葉県印旛郡酒々井町にある株式会社 飯沼本家が作っているお酒です。「きのえね」と読みます。

味は、まずシュワシュワ感。次いでまろやかな甘み。香立ちは華やかで飲みやすいお酒でした。

 

明太子おにぎり(小)

普通に頼むと驚異的な大きさで出してくれるので(男性だけかも)、敢えて「小さめで!」て声をかけました。握り始める前に間に合って良かったです。

 

赤だし

ホッとします。なんでこんなに美味しいんでしょうね。〆にも途中でも最高です。

 

おわりに

いやー。大満足。フグって美味しいですよね。フグ以外も絶品でしたが。昨日は友人のオーダーするであろうメニューは避けて楽しんだんですが、今日は好み全開で頼み倒しました。

一人より二人の方が種類をたくさん頼めるのでより楽しめますが、お互いお腹一杯になるのがかなり早くなりました。昔は「好き」ってだけで後先考えずに突っ走れましたが、もうそういう歳では無いようです…。

これからは組み立てを考えながら、楽しんでいきたいと思います。