予想の遥か上を行く、超実力派オーセンティックBAR(The bar nano.femto)

良いお鮨を食べた後は、良いカクテルで〆たいよね、てことで以前から目をつけていたBARに移動しました。鮨屋を出てすぐ予約のTELを入れたんですが、行ってみたら満席だったので運が良かったです。

お店はすすきの駅近く、中央区南3条西3丁目の都ビル7階にある「The bar nano.femto」。「カクテルは液体の料理だ」を標榜する、季節のフルーツとベジタブルを使ったカクテルが得意なBARです(事前情報)。

 

お店への通路

エレベーターを降りると、めちゃくちゃ殺風景な通路に繋がります。雑居ビルを予想していたんですが、賑わい一切無し。「え?本当にここにあるの?階間違えた?」て一瞬思いましたが、通路の突き当たりに立看板ぽいのが見えたので、一応行ってみることにしました。

 

お店入り口

突き当たりまで行くと右側にちゃんとお店がありました!ドアも少し奥まった位置にあるので、立看板がなければガチで分からなかったと思います。立派な造花も通路からは一切見えませんでしたし…。

ドアを開けて入ると、そこそこの喧騒が。賑わってますね。音のない静かなBARも好きですが(緊張するけど)、こういう街場のBARっぽい雰囲気も好きです。

席はカウンター真ん中ほどに案内されました。真ん中が特等席というわけではなく、メインバーテンダーの女性の方は向かって左側、サブバーテンダーの方は右側が基本の立ち位置で、真ん中奥は収納になっているようです。オーダーが入るたびにパタパタと出し入れをしていました。まぁ初回だし放っておかれる方がかえって居やすいですね。

 

ジントニック

1杯目は「ジントニック」。初めてのBARに行った時には必ず頼むカクテルです。ジンは何を使うのか、トニックウォーターの種類、ライムは生か、それ以外の材料を使うのか等、BARの基本が見えるカクテルなので、自分なりにBARを推し量る試金石に使っているカクテルなんですが、1杯目から度肝を抜かれました。

使っているジンは、ゴードンをベースに5種類のジンをブレンドした上で、ジェニパーベリーにも漬け込んでいるというお店完全オリジナルのジン!もうこれだけで十分合格です。ていうか想像以上!トニックウォーターはFEVER TREEっぽい瓶だったけど銘柄までは確認できず。ライムはきちんと生ライムを切って使っていました。

…長居確定です。

 

オリジナルカクテル メニュー

何か…人生でほとんど飲んだことない種類のカクテルばかりが羅列されていて、クラクラします。山羊って何だよ…。極め付けは「シーベリーとトムヤンクン」!いったいどんな味のカクテルなんだ?

 

オレンジとクリームチーズ

とはいえまだ実力は未知数(いい意味で)なので、一応味の予測ができるカクテルをオーダーしてみました。

「オレンジとクリームチーズ」は、クリーミーさはかなりなものながら、オレンジの甘さは控えめ。むしろチースがしっかり主張してきます。表面に削られたチーズが浮いていて独特の風味があるので、クラフトチーズが苦手な人には向かないかも。

 

スプモーニ

ここでもう一つの試金石「スプモーニ」にいってみました。

…ヤバい何だこれ?まずカンパリ使ってない。なのに苦味と旨味はしっかり。個人的には苦〜いカクテルが好きなんですが、この「スプモーニ」はじんわり来る苦さ。それでいて微かにスパイシーさもあって、いつも飲んでいるカンパリを使ったものより複雑な美味しさを感じます。じっくり飲みたくなる「スプモーニ」でした。これは美味しい!

 

スプモーニの材料

あまりに美味しかったので、使っているリキュールを教えてもらいました。

 

SCARLET

ベースとなっているのは「SCARLET」というリキュール。なんと日本の神奈川県で製造されているリキュールです!(カンパリはイタリア)。カンパリみたいな苦味系リキュールは薬草酒文化が盛んなヨーロッパ主体に造られている印象が強いんですが、国産でここまでのものがあるとは…。

ボタニカルはレモンパーム、ゴールデンラズベリースプラウト、セージ、ウコギ、ススキ、スイパ、アンゼリカ、シナモン、ゆず、ブラッドオレンジ…など20種類以上を使用しているとのこと(公式サイトより)。

なお、こちらのお店ではそもそもカンパリは置いてないそうです。

 

GRAN CLASSICO Bitter

150年前のレシピを再現して造られたハーブリキュール。公式サイトによれば「150年前のオールドカンパリのレシピ、製法を再現したようなお酒、いわばビンテージレプリカリキュールです」とのこと。マジか…。こんなのもあるんだ…。

スタンダードな「スプモーニ」のレシピは「カンパリ+グレープフルーツジュース+トニックウォーター」というお手軽なものなんですが、「SCARLET」や「GRAN CLASSICO」を組み合わせて作られたこのお店の「スプモーニ」は、これまで飲んだどの「スプモーニ」より美味しかった気がします。それこそ「旧き時代のオリジナルスプモーニ」を再現したものに近いんでしょうか。

 

おわりに

正直「最後にちょっと良さそうなBARで〆ようかな」くらいの気持ちで行ってみたお店なんですが、カクテルを頼むたびにこれまでの酒人生で全く飲んだことないようなものばかり出てきて、衝撃を受け続けました。全てが予想の遥か斜め上を行っている…。

カクテルは一杯1,700円〜2,000円以上とお安くはないのですが(BARでの適正価格ではあります)、次から次へと頼み尽くしたくなる危険な引力を感じます。「いつも飲んでいたあのカクテルは、このお店で頼んだらどんな風になるんだろう…」という興味が尽きません。もはや次の北海道旅行のメイン目的のひとつとして固まりました。鮨もジンギスカンも居酒屋etc.も全部すっ飛ばしてでも、開店時間から飲みに行きたいお店です(予算的にも、席の確保という意味でも)。