10年ぶりの再訪(稲水器 あまてらす)

東京飲んだくれツアー初日の夜は、東池袋にある銘酒居酒屋「稲水器 あまてらす」へ行ってきました。前回の訪問が2014年3月なので約10年ぶりの再訪です。

2週間ほど前に予約の電話を入れたところ「19:50までならOK」ということだったので、開幕スタートダッシュ(18:00〜)を決めました。ホントはもうちょっとホテルでのんびり休んで19:00くらいから始めたかったんですけどね。でもまぁどうしても行きたかったお店なので、いたしかたなし。

某レビューサイトには「移転した」と書かれていますが、移転前の住所が「東池袋2-62-10」で移転後の住所が「東池袋2-62-11」という。ホテルからGoogle MAPを頼りに歩いて向かったんですが、実際たどり着いてみたら「え?前と同じ場所?」て思いました。同じ大通り沿いだし…。

 

店内は以前は1階にテーブル席とカウンター席があったんですが、今回行ってみるとテーブル席はなくなっていて、店の入り口付近には酒販コーナーがありました。カウンター席が奥の厨房の近くにあるのは以前と変わらず。テーブル席は2階にあるようです。

開店時間と同時に入店したんですが、その時点で店内めっちゃ冷えてました。冷え過ぎ!て感想にビックリマークが付くくらい。マジ寒い。外との気温差とか歩いてきて体温上がってたからとかじゃなくて、最後の最後まで寒かったです。寒いの苦手な人は長袖持っていった方が良いと思います。割とガチで。

 

生ビール

お店は冷え冷えでしたが、まずは生ビールを!昼飲みしたお店の生ビールがあまりにも不味すぎたのでリベンジです。銘柄は「アサヒ熟撰」。グラスで600円でした。

 

先付

最初に「一汁一菜」を出すのがお店の流儀だそうです。

 

ホタテ団子と冬瓜のお椀

温かいお椀が染み入ります。

 

トマトの水煮

ジュレ的な何かと合わせて食べると美味しかったです。

 

お刺身盛り合わせ

予約時に必ず勧められる「刺身盛り合わせ」。以前は結構なお値段だったイメージがあるんですが、今回はそれなりのお値段(1,500円くらい?)だったので予約時にお願いしておきました。

今回のお刺身は「しまあじ、鯛(腹、背)、紅富士(虹鱒)、ヒラメ、鱸」です。調味料は「醤油・ポン酢・塩」が付いてきますが、どれにどれを使えば良いとかはなく「お好みでどうぞ」とのことでした。

 

「大信州」と「亀泉」

 

大信州 純米大吟醸(酒狂会限定)

「酒狂会」は日本酒が好きなことは前提として「日本酒の伝統と文化を学び、継承していきましょう」というコンセプトの元に、東京の居酒屋店主が組んでいるグループらしいです。

その「酒狂会」が長野の「大信州」と組んで特別に造ってもらったのがこの限定酒です。自分的には過去の印象から大信州はあまり好きな銘柄じゃなかったんですが、「稲水器 あまてらす」が提供しているならどうか !? と興味半分でオーダーしてみました。

結果…大成功!これは美味しい!スッキリした甘さで後味もスッと消えていく完璧さ。出品酒クラス?と思うほど美味しかったです。60ml/750m円。

 

亀泉 純米大吟醸原酒 亀の尾

同じ蔵の「CEL-24」があまりに甘すぎたので、それ以外の亀泉はどんなもんなんだろう?と飲んでみました。一応オーダーする前に「CEL-24」と比べてどうか、と店員さんに聞いてみて、味の傾向は違うということ(あんなに甘くない)は確認済です。

味は「CEL-24」と違ってそんなに甘みはありませんでした。原酒だからか最初に少し苦味は感じましたが、温度帯が上がると酸味が出てきて、バランスの取れた良い感じになりました。うん、これは美味しい。60ml/650円。

 

「天明」飲み比べ

 

天明 中取り肆号 おりがらみ純米

福島県会津坂下町にある「曙酒造」が造っているお酒です。福島県のお酒は好きでよく飲むんですが、初めて聞く銘柄・酒蔵です。

こちらの蔵の「中取りシリーズ」の名称は酒造年度初めから順番にナンバリングされていくので、「中取り肆号」は今年四()番目のお酒ということになります。「中取り肆号」の醸造テーマは「僕らの酸」。テーマ通りにリンゴ酸ぽい爽やかな酸味がありつつ全体的には甘酸っぱい風味で、とても美味しいお酒でした。90ml/600円。

 

天明 あまてらすスペシャル

「稲水器 あまてらす」限定のお酒です。ラベルもお店オリジナル。「中取り肆号」の酸味をもう少し落ち着けた感じなんですが、総合力は完全に上でした。60ml/950円。

 

自家製ヤリイカの塩辛 柚子胡椒風味

酒に合う!量もちょうど良い感じ。

 

烏賊軟骨のバター炒め

味は良かったんですが想定外に量が少なかったです。でもまぁ次のお店も予約してあったので、結果オーライだったかも。

「白鴻」と「花巴」

 

白鴻 純米大吟醸50 沙羅双樹

バランスの取れた味。微発泡の爽やかさ。

 

花巴 水酛 × 水酛

奈良県吉野郡吉野町にある「美吉野醸造」が造っているお酒です。創業1912年なので今年で112年続いている老舗の酒蔵です。花邑と間違えがち。

ラベルにある「水酛」は、室町時代の僧侶が創醸した「生米を水に漬け乳酸菌を生み出す製法を基に醸したお酒」のことだそうです。「水酛×水酛」は、元々の「水酛」の3段仕込みの最後の工程を、留め水ではなく水酛の純米酒を使うことで、水酛製法の持つ発酵や乳酸のニュアンスを濃縮させたお酒なんだとか。要するに貴醸酒みたいなもの?

味は、まさにチョコレート!甘さ×発酵・乳酸ってこういう味になるのかな?珍しい味でした。

 

「而今」飲み比べ

 

而今 純米吟醸 朝日火入

朝日米を使った而今は珍しいのでオーダーしてみました。甘み、旨みのバランスが良く、最後に軽く苦味が来るいつもの而今スタイル。安定の美味しさでした。年1回のみの限定出荷品だそうです。

 

而今 純米大吟醸 NABARI 山田錦

而今の朝日米に合わせて、ラストのお酒も而今の超限定酒を選びました。

蔵元の地元名張の契約農家で作られた全国屈指の品質を誇る山田錦を使って醸される、而今の超限定酒。鑑評会出品酒とは方向性が違うものの、まごうことなきフラグシップです。

 

おわりに

初日から美味しい日本酒を飲めて大満足でした。特に「天明」!これはぜひ自分でも入手したい。良いお酒を教えてもらいました。

だいぶ間が空いてしまったけれど、次回はそう遠からず、また美味しいお酒を開拓しに行きたいと思います。