東京飲み倒れツアー2軒目は、大統領から歩いてすぐ、上野駅近くにある「純米酒 夜行列車」へやって来ました。 こちらは純米酒専門店で、毎日11:00amから営業しています(火曜・祝日はお休み)。店構えからして鄙びた感じでゾクゾクします。中に入っても鰻の寝床の様に狭いカウンターしかなく、ハロゲン調の温かい灯りに和みます。そんな場末感満載の中で飲む純米酒は格別です。
東京飲み倒れツアー 1軒目
出羽桜・軽ろ水
こちらのお店に来て必ずオーダーするお酒です。量り売りが原則のお酒で限られたルートでしか手に入らず、置いてあるお店も限られています。実際、普通の酒販店で売っているのを自分は見たことがありません。店員さん曰く「何かのイベントだったり、酒販店が蔵元直送のサーバーを仕入れた上で、瓶詰めして売ったりすることはあるようだ」とのことです。
夜行列車のカウンター左端にも「軽ろ水」サーバーが鎮座していますが、瓶で出てきたのは今回が初めてです。
味は、軽やかでスッキリ。名前通りの味わいです。生原酒に加水して作られているのが軽やかさの秘訣かも。スッキリしていながらも瑞々しい甘さと、軽いリンゴの様な酸味(後味)が印象的なお酒です。
鯖の燻製
燻し具合が絶妙で美味でした。燻製に山葵?と思ったんですが、意外にマッチしてました。
他にも豆腐とか馬刺しとか好きなメニューはあるのですが、次のお店に備えて控えめにしました。
ふぐひれ酒
2杯目は「ふぐひれ酒」をいってみました。蓋をして風味を閉じ込めるのですが、あまり長く閉じ込めすぎるとかえって匂いがキツくなったりエグ味が出たりするので、自分は1分くらいで開けています。ヒレの乾燥が足りなかったり、炙る時に焦がしすぎてしまってもエグ味は出るようです。
蓋を開けると、ふんわりとヒレ酒特有の良い香りが漂ってきます。これこれ!て感じですね。寒い冬には特に嬉しい瞬間です。継酒であと2杯おかわりました。
なお夜行列車は純米酒専門店ですが、ふぐひれ酒だけは本醸造酒を使っているそうです。確かに純米酒でひれ酒を作ると甘さと匂いがしつこく感じられて、全体のバランスが悪くなってしまいそうです。本醸造くらいのキレの良さ、あるいは新潟淡麗辛口系のお酒の方が、ひれの風味を生かした美味しいひれ酒になりそうです。
ふぐ皮ポン酢
ひれ酒に合わせて「ふぐ皮ポン酢」を注文しました。ふぐひれ酒とアテの組み合わせでは個人的にこれが最強だと思ってます。ふぐ刺しとひれ酒だと、お酒の種類にもよりますがちょっとひれ酒の方が強すぎる気がします。
こちらのお店の「ふぐ皮ポン酢」は、量もしっかりあって大満足の逸品でした。
和らぎ水
夜行列車ではお水は買う必要があります(出てきません)。ただ、普通のミネラルウォーターではなく日本酒の仕込み水が出てくるので、日本酒との相性はバッチリです。
店内
鄙びた雰囲気がすごく落ち着きます。特に他にお客さんがほとんどいない昼時は、落とし目の照明と相まって時間の感覚が麻痺します。今回も気付いたらあっという間に2時間が経っていました。
おわりに
かなり昔から通っていますが、ほとんど雰囲気も変わらず日本酒のラインナップもアテも充実している最強の日本酒居酒屋のひとつです。
夜はかなり混んでいて満席の時も多いのと、入れてもザワついていたり照明も少し明るく感じるので、鄙び感を最大限堪能するためにはお昼に行くのが最適だと思います。