山形市街地から少し外れた七日町の奥にある、老舗の風格十分な居酒屋です。10年くらい前、蔵王で滑った後に当時の定宿から15分くらい歩いて行ってました。主に0次会(ちょっと飲んで次のメインのお店に行く)で使うことが多かったかな。
店内は狭く、カウンター席主体です。雑然としていますが汚いというわけではなく、少し暗めの雰囲気とハロゲンランプの灯りがすごく良い雰囲気を醸し出していました。
お通し
風呂吹き大根です。これが絶品!出汁の染みこんだ柔らかい大根にたっぷりの味噌がのっていて、ハフハフしながら食べる美味しさといったら!(冬限定)。
もつ煮込み
煮込まれてかなりの飴色になっています。風呂吹き大根もそうだけど、このお店、煮込み系が特に美味しかった気がします。
店内の雰囲気
カウンター右端から。いつもだいたいこの席に座っていました。所狭しと物が置かれていてカウンターも決して広くはないのですが、この雰囲気と灯りの色がすごく好きでした。使い込まれた機能美。
馬刺し
白鷹産か米沢産か今となっては分かりませんが、素晴らしく綺麗なサシの入った馬刺しでした。ここ以上に美味しい馬刺しはまだ食べたことがない気がします。
おわりに
昔の写真を発見してこの記事を書きながら、「コロナ騒ぎが収まったらまた行こうかな」と思い検索したところ、2020年現在、すでに閉業されているようでした(Google調べ)。
確かにかなり歳の行ったお爺さんが一人で切り盛りしていたから、もう引退していてもおかしくないんだよなー。今となっては全てが懐かしく、良い思い出です。
自分が歳を取るということは周りも取って行くということ。若い頃のような新しい出会いや体験に無限の可能性があった時期はとうに過ぎてしまっていて、これから先はむしろ失っていくことの方が多い人生に入ってきているので、今大事にしていることは「いつかまた」じゃなくて常に気にかけていかなければいけないんだな、とあらためて思いました。